残念ながら、移植毛を採取したあとに髪は生えてきません。

確かに自毛植毛手術は、髪のお引越しと言えるかもしれません。薄毛の悩みを解決する手術ですが、髪が増えるわけではなく、あくまで薄く見えやすい場所へ髪の多い場所から髪の毛を移動させる手術となります。髪が生え変わる細胞ごと移動させるため、移植した場所では、他の髪と同じように成長し、一定期間で抜け落ち、また生え変わります。
ただ、自毛植毛手術では、移植したあと一度抜け落ちて生え変わる移植毛も多く、他の髪と同じように生えそろうためには、時間がかかります。髪の成長は、普通一か月１ｃｍ程度と言われていますから、自毛植毛手術を行った後、一年程度で違和感なく自然な状態になります。

このように髪が生え変わる仕組みごと細胞を移植させるため、移植毛がもともと生えていた場所からは髪が生えてきません。
以前は、FUTという手術法が主流で、後頭部から移植毛を帯状に切り取り、切り取った後をそのまま縫合していましたので、一本のラインのような傷跡がのこっていました。しかし、最近ではFUEという手術法で行うため、採取痕は点のような傷痕になります。採取痕は小さなものですので、治りもはやく目立ちづらいことが特徴です。